三國壮一郎

現実への影響を最小にするために、わずかな差で勝つ。ディールをコントロールする。そのために一番大切なのは、測る力だ。／相手の情報を集めるってこと？／そんなことはだれでもしている　大切なのは自分の力を誤差なく完璧に把握しておくことだ　そうすれば、自分をはかりにして相手を正確に測れる（三國／公麿）

ディールからも抜けられず、勝つも地獄、負けるも地獄、だとしたら勝つしか無いというのがおれの考えだ。

明日のディールは好きにするといい。だがこの街に居る限り、逃げ続けることは不可能だ。

ものの見方が違うだけだ。目的は同じだよ。時すでに遅し、だがな。

会社員だろうが、ミュージシャンだろうが、食いぶちと思えば一緒だよ。

貯めるだけ貯めさせておけ、いつか潮目が変わる。それだけは確かだ。

金ってのは自分ではない何かのために使ってこそ尊いと思う。君にはないのか？その「何か」が　無いならば探せばいい、だが、見つかったとしてもその時に使うべき金が無いなら始まらない。ディールを続けろ。金を稼げ。それを何かのために使え。 君が金を使えば誰かを潤す。貯め込んでいれば幸せなのは君だけだ。 ささやかな幸せは君を幸せにしても、周りに大きな幸せをふりまくことはできない

俺がどうしようと！お前がどうしようと！いずれ人類は滅びる！だから俺は常に、今日が最後だと思って全力を尽くしている！あしたなどどうでもいい！それだけだ、それだけのことだ！

このくらいできないなら破滅すればいい。

父がしていることは、煎じ詰めればネットワーク作りだ。裏に表に金を使い、金で結ばれた強固な絆を、形成していくのだ。

あの男の考え、面白いとは思った。方向性の一つとしてはな。しかし、そこが彼の限界だ。

この現実を覆すことができないように金融街も覆すことが出来ない。現実から紙幣が流通するシステムを消し去ることが出来ないように、ミダスマネーの流入を食い止めることはできない。ならば共存するしかない。