俺は今、アテナを守るため、自らの命をかけて散ったその友や弟たちの屍を乗り越えてやってきた! 今の俺のすべきことは、冥福を祈ることではなく戦うことだと心に誓いながらな…! 同じ時代を分かち、生まれてきた熱き血潮の友や弟たちの死を無駄にしないためにもこの命かけて…!
この世に憎み合い、殺し合うことが絶えずある…親子であっても兄弟であっても… だが、まだ汚れを知らぬ頃、子は親を慕い、兄弟は互いに信じあっていた。 そしていつしか運命のいたずらに よって互いに憎み合い、殺し合うようになった時でも誰しもかつて愛し合い、信じあった頃を忘れてはいない… 今もそうありたいと願っているはずだ。まして、この世に二人きりの兄弟ならばなおさら…
フッ、怖いだと。笑止なことを。 このフェニックス。恐怖、苦しみ、痛み、悲しみ、絶望。 そのような惰弱な感情はとうの昔に捨て去った。 俺に残るのは、戦いの地獄に落ちた修羅の心一つのみ。 ゆえに、俺は戦い続ける。この命が尽きるその瞬間までな!
氷河よ、そして星矢、瞬…お前たちならわかってくれるはずだ。 今の俺たちに情けは無用なのだ。敵に対してだけではない。自分自身に対しても… そして俺たちの戦いが正義である限り、敗北は許されない。アテナを、地上を救うために…