過去を美化するのは心が弱った証拠だ。 昔の栄光を語りたくなるのは心が老いた証左だ。 誰かを下に置いて安心したくなるのは弱くなった証だ。 逃げ帰ってきた奴の面倒を見てやれるほど、世の中に余裕はない。 だから、追い落とす。追放する。 ああ、世の中ってのは厳しい。
おいおい、そんなんじゃ一級拒絶鑑定士の俺の目は誤魔化せないぜ。女子が本当に拒絶するときはもっと冷たい目をしてほとんど無表情で「あの、本当にやめてくれる?」って言うんだぜ。心臓凍えるかと思う程怖いし、死にたくなる。
例えばもし、ゲームのように一つだけ前のセーブデータに戻って選択肢を選び直せたとしたら、人生は変わるだろうか。 答えは否である。 それは選択肢を持っている人間だけが取りうるルートだ。 最初から選択肢を持たない人間にとって、その仮定はまったくの無意味である。
卑怯や陰湿でも足りないのなら、悪意や害意をもって臨めばいい。 嫌悪と憎悪をかき集める方法なんていくらでもある。 人は人を嫌うのに理由を求めない。なんかムカつく、なんかいやだ、なんかキモい、なんだって人を嫌う理由にはなるのだ。