僕が本当に欲しかったのは 地位や名誉でも 武功でも才能でも 才能を認めてくれる理解者でもなかった 僕はただ 誰かに隣にいてほしかった ただ誰かに見てほしかった ただ一人が嫌だった ただ 絆(なかま)が欲しかった
我々はこんな所でいつまでもくすぶっていてはいけない 進まなければならない! 僕等はもっと上を目指して邁進しなければいけない!! そしていずれは国の中枢を担う剣となり この昏迷する国を救う事こそが この時代の武士として生まれた者の使命だと僕は考える
人と繋がりたいと願いながら 自ら人との絆(いと)を断ち切ってきた 拒絶されたくない 傷つきたくない ちっぽけな自尊心を守るために 本当はほしかったものさえ見失ってしまうとは ようやく見つけた大切な絆さえ 自ら壊してしまうとは… 何故…何故いつだって気づいた時には遅いんだ 何故 共に戦いたいのに…立ち上がれない 何故 剣を握りたいのに 腕がない 何故 ようやく気づいたのに 僕は死んでいく …死にたくない …死ねば一人だ どんな絆(いと)さえ届かない…