才能ってやつはさ、無自覚に、周囲にいる人間を巻き込んで、ぼろぼろにしていくんだよ。 近くにいればいるほど、ずたずたに引き裂かれちまうんだ。 凡人には到底たどり着けない高見に生きる連中ってのがいる。 俺たちには見えもしない、雲の上の世界。
「その紙はワナだ」、それはわかっていたんだ。そうなんだよなぁ、しかしよぉ、それでも、なぜおれがその「祇」を助けようとしたのか、ひょっとしたら、康一かもしれないと思ったら、万が一でも、康一だっつ-可能性があるのなら!その「祇」を助けに行かねえわけには行かねえだろう・・・!