過ぎた強さってのは時として周囲に「卑怯」と取られることがある ましてやお前の場合はどんなに望んでもその図体だけに既に「正々堂々」とはいかないときている だが 今日は違う お前が全力を出しても倒せない男がこうして目の前に立ってやっているんだぜ
お前一人が全てを背負って犠牲になるくらいでまもれるほど 明治という時代は軽くねぇはずだ そして同様に人一人の幸福も軽くない お前がここで犠牲になれば ただお前に会いたいという気持ちひとつで京都に来た娘が一人確実に不幸になる