料理人として生きるという事は 嵐舞う荒野を一人きりで彷徨うに等しい… 究めれば究める程に足は縺れ 目的地は霞む 気づいた時には頂に行き止まり 帰り道すら失う者もあるかもしれん だが 忘れないでいてほしい この遠月という場所で同じ荒野に足跡を刻む仲間と共に在ったことを その事実こそが やがて一人征く君を励ますだろう
創真くんの料理の閃き…それをもたらすのは天性の才能でもセンスでもなく ただただ考え抜くこと 試行錯誤を続け抜くことだ それは誰にだって出来る事だが…実はそうではない 彼らが創真くんを低く見ていた理由―― 創真くんを認めれば 努力していない自分を認める事になるからさ