絵本でも漫画でも、僕がいつも心がけているのは、「わかりやすさ」です。芸術的なものにも憧れますけれども、僕には向いていないみたい。もっと大衆的な、子どもからおじいさんおばあさんまで、誰でも楽しめる作品づくりがモットー。
ぼくが学んだのは、手塚治虫の人生に対する誠実さである。才能は努力しても、とてもかなわないが、誠実であることはいくらかその気になれば可能である。もちろん遠く及ばないにしても、いくらかは近づける。手塚治虫氏はその意味でぼくの人生の師匠である。